新型コロナウィルスの感染拡大防止のため、ハワイ州知事からの命令により、3月25日から全市民は「自宅待機、在宅勤務」に入りました。エッセンシャルジョブと呼ばれる許可された業種で働く人以外は全員、この命令に従うことになりました。エッセンシャルジョブの中には、デパートや大型モールで働く従業員は入らず、2か月以上の間、店舗は休業を余儀なくされました。5月も中旬になり、ようやく大型モールと小売店の再開が許可され、市や州も経済再生へ向けて動き始めていますが、観光地ワイキキはすでに数か月間、各国からの観光客をお迎えすることができない状態での店舗再開となっています。今のワイキキの様子をお伝えします。

2016年、ハワイにオープン以来、世界のセレブたちが訪れた、ニューヨーク、マンハッタン発の高級デパート「サックス・フィフス・アベニュー（Saks Fifth Avenue）」。現在はクヒオ通り側の入り口がクローズになっています！人の流れを調整し、店内でのソーシャルディスタンスを促すための工夫です。

お店へは、インターナショナル・マーケットプレイス側の入り口から入ることができます。ハワイの「サックス・フィフス・アベニュー（Saks Fifth Avenue）」は、総面積が何と80.000平方フィート。高級デパートらしくゆったりとしているので、ソーシャルディスタンスはしっかり守られていました！

こちらで働く従業員の方たちも今までとは違い、一度に勤務する人数が制限されているのだそうです。お店に入っているブランドの数は1500を超えると言われていますが、現時点では全てが再開したわけではありません。そんななか、「サックス・フィフス・アベニュー（Saks Fifth Avenue）」のシグニチャ―とも言えるビューティーセクションでいち早く再開したコスメブランド「キールズ（Kiehl’s）」に行ってみました。

「キールズ（Kiehl’s）」にお邪魔したのには理由があります。このコスメブランドは、1851年に創設されたアメリカで最も古い化粧品会社で、そもそも街の薬局が化粧品の販売を始めたという歴史があるからです。

今でも薬局から創設されたことにプライドを持つこのブランド、さすがにカウンターには売り切れが続いている人気商品、99.9%以上の殺菌力がうたわれているマイメディックのハンドサニタイザーが置かれていました。商品に触れたらすぐに除菌、しかも保湿力のあるサニタイザーなので安心できます。

実際にコスメをお試ししたい場合は、スタッフの方が手伝ってくれるのですが、今までと違い、実際にお客様の手や顔に触れることはないそうです。スタッフの方によれば「お客様の安全を守るため、サービスの方法を工夫しています。私たちはもちろんマスク着用で、カウンターごしに離れて対応します。お客様がお試ししたい化粧品があれば、使い捨てのスパチュラに取り、お客様に安全にお渡しし、ご自分でお肌にのせてもらうようにしています。また、スポンジや綿棒などお試しのために使うものは全て清潔を保ち、使い捨てです。ご安心ください。」とのこと。けれどお肌の悩みなどを相談でき、丁寧に対応してくれることには変わりません。高級デパートらしく、専門のスタッフの方からミニエステのようなサービスなどを受けることができないのは残念ですが、今は安全が最優先！限られた範囲で、楽しくお買い物をしましょう。

また、今はスペシャルなプレゼントもあるようで、化粧品に限らず、お店でのお買い物金額に応じて、ビーチで使えるサマータオルラップなどがもらえます。さすがに高級デパートだけあって、素材が柔らかく、上質なタオル地が使われていました。再開したばかりの高級デパートも経済再生のための努力をスタートしたようです。多くの企業が財政困難を理由に倒産が続くなか、アメリカが生んだ老舗高級デパートのハワイ店、このまま長く続いてほしいものです。

Saks Fifth Avenue
サックス・フィフス・アベニュー

2345 Kuhio Avenue Honolulu, HI, 96815, US
Sun - Sat:12:00 PM - 6:00 PM