ホームインスペクションとは?

ホームインスペクションとは、取引する物件の構造や家の状態について調査を行うことを言います。売主と買主が取引金額や諸条件で合意し売買契約が成立したら、「エスクロー」を開設することとなりますが、そのエスクローのプロセスの途中で行います。

ハワイの不動産マーケットでは、新築物件が限られており、築数十年経った中古物件が中心となります。そしてハワイの売買契約では、売主側から「As-Is Condition(アズ・イズ・コンディション)」と呼ばれる条件を求めることが多くあります。この「As-Is Condition」とは、物件を現状有姿で引き渡すという意味で、経年劣化も含め現状あるままの状態で物件を引き渡すこととなります。そこで、ホームインスペクションでは家の屋根や床下の土台から、配管、電化製品などの設備、家の傷み具合やカビの状況などを確認していくのです。

ホームインスペクションでは、プロのホームインスペクターに物件の点検を依頼し、ホームインスペクターは調査を報告書としてまとめます。

ホームインスペクションの費用は買主負担

ホームインスペクションの費用は、物件の大きさにより異なりますが、おおよそ数百ドル~500ドル程度です。この費用は、買主が100%支払うこととなります。「ホームインスペクションは自分たちで行えるのでは?」と思う方も、中にはいらっしゃるかもしれませんが、ホームインスペクターは物件を調査する専門家。素人にはわからない隅々まで点検します。一見きれいな物件であっても、見えない部分で問題を抱えている可能性もあるかもしれません。不動産は大きな買い物ですから、後から後悔しないためにもホームインスペクションの費用は惜しまず、必要なプロセスと思っておきましょう。

ハワイでホームインスペクションを行った方がいい理由

ハワイの不動産を購入するのならホームインスペクションを実施した方がいい大きな理由として、次のようなことがあります。

シロアリ検査を行う

ハワイでは一年中過ごしやすい気候のため、シロアリが生息しやすい環境にあり、シロアリによって木造の建物や家具など様々な部分に被害が出ている例が多くあります。きれいに見えたとしても、柱の中がシロアリに食いつぶされてスカスカになっている…ということもあります。そのため、シロアリ調査はハワイではマスト。ホームインスペクションでシロアリ検査も一緒に行う場合と、売主負担でシロアリ専門のインスペクターがシロアリ検査(ターマイトインスペクション)を行う場合もあります。詳しくは担当エージェントに確認しましょう。

欠陥が見つかったら修理を交渉することも

ホームインスペクションでは、物件に欠陥が見つかることもあります。その場合、買主が売主に欠陥部分の修理を依頼することもできます。「As-Is Condition」とは言え、修繕した方がいいところや危険につながる可能性のある部分などは、修理を交渉することも考えていいでしょう。売主側が修理することで双方の話がついたら、「ファイナルウォークスルー」と呼ばれる物件最終確認のときに、修理されているか確認を行います。

契約キャンセルの場合も

万が一ホームインスペクションで、想定以上の大きな欠陥が見つかった場合などは、買主が契約をキャンセルすることも可能です。このキャンセルについては、買主にペナルティなどはありません。

短時間の内覧では、物件の一部しか見ていないもの。購入して時間が経ってから何か欠陥を発見しても、それは自分で対処するしかありません。ホームインスペクションを実施して、物件について納得した上で、取引を行うようにしましょう。

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