1 エージェントを選ぶ

ワイの物件探しにおいてエージェント選びがとても重要であることを以前もご紹介していますが、売却する際もそれは同じ。ハワイの不動産取引では、買主と売主の双方に、ハワイ州の免許を取得している不動産エージェントの担当者が代理人として付き、手続きの代行を行うことが一般的です。不動産取引では、英語でのさまざまな書類が必要となるため、日本語がわかるエージェントにサポートしてもらえると心強いはずです。物件を購入したときに担当した同じエージェントに、売却時に依頼しても良いですし、「別の人がいい」と思えば他のエージェントを探しても良いでしょう。

またハワイの不動産売買では、エージェントに支払う仲介手数料は売主側と買主側の両方とも、売主が負担します。手数料はそれぞれのエージェントに3%ずつ、合計で6%となります。

2 物件の査定を行い売却価格を決める

依頼するエージェントを決めたら、さっそく売却したい物件の査定を行いましょう。ハワイの不動産マーケットの状況や、近隣の相場と比較しながら、売却価格を決めます。買主から値引きの交渉が行われることも見越して価格を設定するのがおすすめです。

また売却まで時間がかかることとなりますが、物件のリフォームを行うことで売却価格を上げられることもあります。エージェントのアドバイスも参考に、必要な修繕なども行うと、希望に近い売却価格で取引できる可能性も高まります。

3 MLSに物件情報を登録し売出を開始する

売却価格が決まったら、いよいよ物件の売り出しを開始します。ハワイの不動産取引では、すべて「MLS(マルチリスティングシステム)」と呼ばれるデータベースに登録する必要があります。担当エージェントがこのMLSに物件の情報を登録します。またMLSの登録のほか、不動産エージェントの会社ウェブサイトなどでも物件情報が掲載され、広く売り出しを行うこととなります。

4 内覧の対応やオープンハウスを行う

物件の売り出しを開始すると、興味を持った人が内覧を希望することもあります。そのような場合は、担当エージェントと相談の上、対応を行います。またハワイで毎週日曜日の午後に開催される「オープンハウス」で、物件を公開することも有効でしょう。

物件の購入を希望する人が現れると、エージェントを通してオファーを受けます。同時に購入希望金額や諸条件の交渉が行われることもあります。この条件提示について受け入れることもできますし、納得しない場合は条件変更の申し出を「カウンターオファー」として返すことや、断ることもできます。

6 エスクローを開設する

売主と買主が条件面で合意すると、エスクローを開設するステップに進みます。エスクローは日本にはないプロセスで、売主でも買主でもない第三者機関が不動産取引を行うシステムです。エスクロー開設から登記完了までのプロセスに、通常45日間かかります。

7 物件調査、開示報告書などを準備・対応する

エスクローに進むと、売主側はさまざまな書類の準備が必要となります。物件に関するさまざまな情報を開示する「開示報告書」、コンドミニアムの場合は約款書類などを買主側に提出します。またエスクロー会社による物件調査や、買主による物件調査なども行われ、それらに対応する必要があります。さらに売買での費用の計算もエスクローの工程で行われます。

8 公証手続きを行う

ハワイならエスクロー会社で、日本なら在日アメリカ大使館で、公証手続きを行います。

9 登記完了・売却金の受取

エスクロー会社が不動産登記を行い、登記が完了します。その後、買主が支払った購入金額から必要経費や税金、手数料などを引いた金額が、売主に支払われます。担当エージェントに物件の鍵を渡して売買取引は完了です。

日本の不動産取引と異なることも多い、ハワイの不動産売買。安心してスムーズに売却を進めるためにも、信頼できるエージェントにサポートしてもらえると良いでしょう。

関連するまとめ

ハワイで不動産収入があったら…確定申告を行う必要がある人と申告方法

ハワイの不動産を取得したときに生じる、納税や各種申告で忘れてはいけないことに、確定申告があります。では、ハワ…

ハワイでの不動産購入に絶対必要な「エスクロー」とは?

ハワイでの不動産購入のプロセスにおいて、多くの日本人の方が戸惑ってしまうのが、「エスクロー」という特有の仕組…

【ハワイの不動産の基本】コンドミニアムとは?家の種類

ハワイの不動産選びをする上で最初に戸惑ってしまうのが、家の種類や呼び方です。ハワイでは日本語とは違う意味で使…

関連するキーワード