ハワイは新築物件が少ない

ハワイの観光の中心であるワイキキは、1960年代頃に開発されました。そのためワイキキでは1960年~1970年代に建てられた建物がとても多いのです。それに、ハワイは山から海に向かって風が吹くことが多いため、海の近くであっても塩害の影響を受けにくく、日本のように地震などの自然災害も少ないため、古い建物が今でも長く残っているのです。

ワイキキでは新しいホテルやコンドミニアムを建設する土地はほとんどない上、建築資材をアメリカ本土から輸送する必要があるため、ハワイでは建築コストが高くなります。そのため、ハワイで新築物件は限られてしまい、現在なら再開発が進んでいるカカアコ地区が中心となるのです。

ハワイで新築物件がとても少なく、築年数のたった古い物件が多いのは、そんな理由があるからです。

古い物件=悪い物件とは限らない

日本では、「築年数がたった物件ほど悪く、建築から日が浅いものほど良い」と捉えられがちです。でも、ハワイでは築年数に対するこだわりは、日本のようにないと言ってもいいでしょう。ハワイでは、築40年、50年たった物件でも、改装して使うのが当たり前。建物の外装はもちろん大切かもしれませんが、改装して丁寧に使われているユニットなら、優良物件と呼べます。

築年数がたった物件の場合は、リノベーションをする前提で物件選びを行うという選択肢もあるでしょう。フロアからバスルーム、キッチンまで、オーナーの好みに改装する、別の楽しみも広がります。

築年数が古くても価値は下がらない

日本では築年数がたった物件に対してネガティブなイメージがあるかもしれませんが、ハワイではそれがほとんどないのは、古い物件であっても価値が下がらないことに関係しているでしょう。ハワイの不動産マーケットは、長期的に見ると右肩上がりで上昇しており、特にワイキキのような人気のエリアでは、価格が上がる傾向にあります。だから、築年数が50年以上のハワイの物件が、東京の都心以上の価格になることも多いのです。

古い物件にはオーシャンフロントの建物もある

現在のハワイの法律では、海のすぐ近くに建物を建築することはできません。でも1950年~1960年代頃、今の規制ができる前に海岸線ギリギリの位置に建てられたのが、ダイヤモンドヘッドの麓にあるゴールドコーストの建物です。コンドミニアムのすぐ真下まで波が打ち寄せるロケーションは、新しい物件ではありません。だからゴールドコーストのコンドミニアムは、築50年以上たった今でも、資産価値が高く、人気も衰えないのです。「ゴールドコーストに住みたい」と絶対的なファンがいるのも、古い物件ならではの魅力のひとつです。

築年数より個々の住戸の管理状況をチェック

ハワイに古い物件が多い理由とその魅力についてまとめましたが、築年数のたった物件を購入するときに注意点もあります。それは、築年数を気にするより、個々の住戸の状況をきちんと確認すること。築40年以上の古い物件でも、新築かと見間違えるほどきれいに改装され、丁寧に使われている物件もありますし、その逆もあります。そのため、物件情報で築年数を確認するのはもちろん、その住戸でいつ、どの部分が改装されたのかチェックしましょう。さらに、内覧で部屋の状況も細かく見ることが大切です。

古い物件は管理費をチェック

日本でも新しい物件は管理費が安いものですが、ハワイも同じです。新しい物件は管理費が安めで、古いほど高くなりがち。管理費は物件を購入した後、ずっと支払い続けなければならない費用ですから、管理費が相場より高すぎないか確認することも必要でしょう。

築何十年もする物件が高額で取引されていることを知ると、初めは驚くかもしれません。でもハワイでは、築年数は決して悪く考えられていません。新築物件には新築の良さがあるように、古い物件にも古いものならではの魅力があると理解した上で、物件選びを楽しんでみてください。

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