ホノルルのバケレン条例差し止め

オアフ島ホノルル議会では、物件をバケーションレンタルとして貸し出せる最短期間を、現行の30日から90日に延長する短期バケレン禁止法案である「法案41」を承認し、2022年4月にはこの法案が正式に成立しました。

通称「短期バケレン条例」と呼ばれる新しいルールが10月23日から施行される予定だったのですが、2022年6月に非営利団体「HILSTRA(Hawaii Legal Short-Term Rental Alliance)」が施行差し止めを連邦裁判所に要求。これに対し、2022年10月13日に連邦裁判所はこの条例の施行について差し止める仮処分を下しました。

「HILSTRA」は、“ハワイこの条例は不動産所有者や所有権や賃借権を阻害する”と主張しています。

この条例に対しては、観光客の騒音や違法駐車などによって悩まされている地元住民を保護する目的の一方で、不動産所有者やバケレン運営会社からはホテル業界贔屓で不公平だと反発の声が上がるなど、条例案が出された当初から物議をかもしてきました。

本条例がそのまま施行されるのか否か、またホテル業界と所有者(運営者)の双方が歩み寄った内容に変わるのかなど今後の行方に注目が集まりそうです。

DFSがブラックサンドキャピタルとリース契約を延長

ワイキキの中心部で観光客のショッピングスポットとして広く知られている「TギャラリアbyDFS」。

新型コロナのパンデミック以来、長い間閉鎖されたままとなっていますが、以前にお伝えした通り、現地の不動産投資会社「ブラックサンドキャピタル」がこのビルを購入し、「DFSグループ」はリース契約を18年間延長しました。

具体的な期日は発表されていませんが、今後このビルを改装して段階的な再開を目指していく予定だそうです。

ワイキキにはすっかりコロナ前のにぎわいが戻ってきていますが、ショップや飲食店が立ち並ぶカラカウア通りの一等地に位置するワイキキの中心的な存在である「TギャラリアbyDFS」が閉鎖されたままの状態は、訪れた人に寂しい印象を与えてしまいます。「ブラックサンドキャピタル」によって今後「TギャラリアbyDFS」がどのように変貌していくのか、期待していきたいですね。

カカアコ10棟目のコンド「カラエ」の販売開始 6棟目のコンド「コウラ」引渡し開始

ハワードヒューズが行っているカカアコ地区の再開発計画「ワードビレッジ」で10棟目となる新しいコンドミニアム「カラエ」の建設計画が承認されました。カラエは、ワードアベニューとアラモアナブルバードの交差点に誕生します。

「ヴィクトリアプレイス」や「ワイエア」と並び「ワードビレッジ」の最前面に位置し、目の前が海(ヨットハーバー)で、カカアココンドミニアムの中で海に最も近いという好立地。さらに、ヴィクトリアワードパークに隣接し、海も緑も楽しめる一等地です。38階建・全330戸のコンドミニアムで、2026年に竣工予定です。

好立地のため、現状の高金利かつ建設前にも関わらず、既に半数が売れてしまうほど人気です。

また、カカアコ6棟目のコンドミニアム「コウラ」がついに竣工し、9月中旬から順次引渡しが始まりました。「コウラ」はワードビレッジの中央に位置し、ヴィクトリアパークにも隣接。41階建・全565戸の建物で既に9割以上が販売済みとなっています。

オアフ島西部のゴルフコースを韓国企業が買収

オアフ島西部マカハにあるゴルフコース「マカハヴァレー カントリークラブ」を韓国のKHグループ会社「KHガンウォンディベロップメント」が買収しました。買収額は2070万ドル(約30億円)。前所有者はパシフィックリンクスで、ゴルフコースを運営していましたが財政難に陥り、連邦破産法※の申請をしていました。

「マカハバレー・リゾート&レジデンス」の開発計画があり、「KHガンウォンディベロップメント」は既存のゴルフコースに加え2つの新コースと494戸の戸建、152戸のコンドミニアムの開発を引き継ぐそうです。

※連邦破産法:日本の民事再生法のような倒産手続きの一種。

まとめ

引き続きハワイの不動産市場では、さまざまな動きがみられます。
ぜひこれらについて注目してみてはいかがでしょうか。

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