楽天×Shopifyが連携!アメリカ・ハワイの越境ECを成功させるには
出典: ALOHA GIRL
EC業界で2020年のビッグニュースとなったのが、楽天とShopifyの提携です。日本最大級のショッピングモール「楽天市場」と、カナダ発の通販プラットフォーム「Shopify」が手を組んだことで、越境ECの運営に大きなアドバンテージとなる道筋ができました。そこでShopifyとはどんなサービスなのか、楽天との連携によるメリット、さらにハワイの越境ECサイトを成功させるためのポイントをご紹介します。
Shopifyとは
「Shopify(ショッピファイ)」は、専門知識がない方でもオンラインショップを簡単に開設できるプラットフォームです。2004年にカナダで誕生し、現在はShopifyを利用するオンラインショップは世界175カ国、100万店以上になります。Shopifyがアマゾンと肩を並べる存在になると期待され、これほど大きく成長していったのは、次のような特徴があることが大きいでしょう。
1 オンラインショップの開設が簡単
オンラインショップを開設するためには、自身でサーバを用意して、ショップのデザインなどもすべて行わなければなりません。しかしShopifyを利用すればそのような手間は不要で、おまけにShopifyに用意されたデザインも使うことができるため、店舗のテイストや扱う商品のテーマに沿った店づくりを簡単に行えるのです。
2 店舗運営の基本機能ほか、拡張アプリも豊富
Shopifyでは、商品登録・在庫管理・受注管理などオンラインショップの運営で基本となる機能が備わっています。さらに数千もの拡張アプリが用意され、店舗のマーケティングや送付状印刷、SNSとの連携など、さまざまな機能を好みに応じて追加することができます。Shopifyを利用することで、店舗の立ち上げから、運営もスムーズにできる仕組みがたくさん設けられているのです。
3 海外対応で越境ECもサポート
さらにShopifyは多言語で展開しており、日本語での操作も可能。また世界各国の言語や通貨にも対応していて、海外発送もOK。そのため越境ECも気軽に始めることができます。
4 低コストでのECサイト運営が可能
Shopifyの利用料金は、ベーシックなタイプなら月額わずか29ドル。さまざまな機能が揃ったプレミアムプランでも月額299ドルで利用できます。サーバの管理からさまざまなサイト管理を考えると、これだけの費用でECサイトを運営できることは大きな魅力。小規模ビジネスや個人でも、費用をかけずに気軽にEC運営を行うことができます。
楽天とShopifyが連携
そんな世界的にも利用者の多いShopifyが2020年4月、日本の楽天と連携しました。これにより、Shopifyを利用しているオンラインショップ運営者は、Shopifyの管理画面上で、日本の「楽天市場」の商品登録や在庫管理、受注管理などを行うことができるようになります。具体的には、Shopifyの専用アプリストアに「楽天販売チャネルアプリ」が追加され、このアプリをインストールすることで、楽天市場の商品管理などができるようになります。
楽天市場に出店する店舗は、現在およそ5万店。日本でも最大級のインターネットショッピングモールで、ここに簡単に出店できることはShopify利用者にとって、魅力的な販売チャネルを獲得することとなります。
楽天とShopify連携によるメリットは?
では楽天とShopifyが連携したことで、オンラインショップを運営する人にとってどんなメリットが期待できるでしょうか?
最大のメリットは、Shopifyを利用してオンラインショップを運営している人が、日本の楽天市場に簡単に出店できるようになったということ。日本のEC市場は、中国やアメリカ、イギリスに次いで、世界第4位の規模があると言われています。その日本市場に進出できるようになったということは、大きな魅力となります。
楽天市場では以前より、アメリカ企業が出店できる仕組みを整えていたそうですが、楽天市場が使っている独自のシステムはアメリカ企業にはなじみがないもので、かつ英語対応していないことも、これまでにハードルとなっていました。しかし、今回の楽天とShopifyの連携で、日本市場という新しい販路を拡大することができるわけです。
また楽天市場を利用している日本のユーザーにとっては、楽天市場の出店店舗がさらに増えることで、魅力的な商品がさらに揃うこととなります。おまけに、これまでは手に入りにくかった海外商品なども楽天市場で購入できる機会が増えると予想されます。
アメリカ・ハワイの越境ECサイトを成功させるためには
アメリカやハワイでオンラインショップを運営している人にとって、楽天とShopifyの連携を利用しない手はないでしょう。Shopifyでオンラインショップを立ち上げれば、楽天市場への出店を通して、日本進出も容易にできるようになります。
楽天出身のハワイ起業家がShopifyを活用したD2Cブランドサイトをスタート
そんなShopifyを利用した越境ECサイトの事例が、ハワイで生まれたオンラインショップ「ALOHA GIRL STYLE」です。これは、楽天出身でハワイで起業家として活躍する内田代表が、ハワイ発のD2Cブランドとして2020年5月に立ち上げたもの。アメリカの自社オンラインショップではShoppifyがスタンダードとなっており、さらに今回の楽天との連携があったことから、将来の楽天市場への出店も見据えて、Shopifyを採用しました。
また「ALOHA GIRL STYLE」では、在庫を持たずにオンデマンドで製品を製造する仕組みを構築。初期投資コストを抑え、なおかつ在庫を抱えるリスクもありません。アメリカやハワイでオンラインショップを経営するなら、「ALOHA GIRL STYLE」のようにShopifyを利用する方法が有効と言えるでしょう。
出典:ALOHA GIRL STYLE | D2C Store in Hawaii (ハワイのアロハガールD2Cストア)
コロナ自粛でますます高まる越境ECへの期待
2020年は新型コロナウイルスの感染拡大で、国内旅行も海外旅行も気軽にできない状態が続いています。そして新型コロナウイルスが猛威を振るう一方でますます拡大成長しているのが、オンラインショッピング。
楽天の2020年1~3月のインターネットサービスセグメントにおける売上収益は、12.8%増の1906億7800万円。2020年4月のEC売上は、前年同期比で57.5増と好調でした。このような動きは日本に限らず世界で見られ、この傾向は今後も続いていくと予測できます。
海外旅行に簡単に行けないからこそ、「海外のアイテムをオンラインで購入したい」というニーズはますます高まっていくはず。そして越境ECへの期待も増加していくことでしょう。
今回の楽天とShopifyの連携で対象となるのはアメリカと日本の事業者ですが、今後はアメリカ以外でShopifyを利用しているEC店舗にも、同様に楽天市場への出店支援サービスを展開していくことが発表されています。越境EC成功のカギは、楽天とShopifyにあるかもしれません。
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