12月不動産市場

2022年の12月、中間価格は戸建$1,049,500、コンドミニアム$502,500と依然として高止まりの状況が続いています。反対に、契約数は戸建が202件、コンドミニアム360件と前年同月比で戸建が半数ほど、コンドミニアムも4割程減少しました。 物件の販売開始から契約開始までの中間日数は戸建25日間、コンドミニアム21日間という結果となりました。

2022年の不動産市場

特に中間価格は戸建が5月に$1,153,500で、コンドミニアムが6月に$534,000で過去最高価格を更新し、第1四半期から第2四半期にかけては販売中物件が10日前後で契約に入るなど売手市場が続きました。

売手市場となった一因である住宅ローン金利は、年間を通して上昇し続けました。10月下旬には7%台に達し2021年までの歴史的な低金利から一変して、急激な引き締めによって2022年後半は市場が緩やかになりました。

37階建て「マンダリンオリエンタル・ホノルル」の建設開始

東京・日本橋にある「マンダリンオリエンタル東京」をはじめ、世界各国にホテルを展開するマンダリンオリエンタルホテルグループ。5つ星のラグジュアリーホテルとしてよく知られています。 そんな同ブランドがハワイに進出。ワイキキもアクセスが良く、アラモアナセンターにもほど近い、コンベンションセンター横に「マンダリンオリエンタル・ホノルル」が建設されます。

このニュースが発表されたのは、今から5年程前のことになりますが、世界的なパンデミックにより、長期間人やモノの往来が制限されたことで、建設開始が遅れていました。しかし、開発会社のマナオラナパートナーズが、2022年12月には工事を開始すると発表し、起工式が行われ、基礎工事が進められています。

この37階建ての建物は、高層階のレジデンス99室と低層階のホテル125室で構成され、2025年に完成予定とのこと。当初予定より3年程遅れているものの、ビジネスユースはもちろん、長期滞在やレジデンシャルとして、多くの人に愛される存在になると期待されています。

クイーンカピオラニホテルを日本の上場企業が買収

ワイキキの東側にあるクイーンカピオラニホテルを、日本の上場企業である「フィナンシャル・プロダクツグループ(株式会社FPG)」が買収しました。

クイーンカピオラニホテルは、1967年竣工の、315の客室を有するリゾートホテル。クヒオビーチやワイキキビーチまで徒歩5~10分とアクセスが良い立地です。目の前がカピオラニ公園のため、開けた眺望で見晴らしが良く、ダイヤモンドヘッドビューやオーシャンビューが楽しめる絶好のロケーションにあります。

2018年から2019年に3500万ドル(約45億円)をかけた大規模改修工事が行われ、温かみがありながらも明るいカラーを取り入れたミッドセンチュリーモダンな雰囲気に生まれ変わったばかり。

ホテルの2階にあるダイヤモンドヘッドの絶景が魅力のレストラン「デック」は早朝のモーニングから人気があり、観光客にも地元住民にも親しまれています。

「フィナンシャル・プロダクツグループ(株式会社FPG)」は、リースファンド事業、国内不動産ファンド事業に次いで、米国不動産への集団投資事業を強化するそうです。今回のクイーンカピオラニホテル買収は米国不動産投資事業として2件目のプロジェクトとなります。

アラモアナセンター前ウォルグリーン跡地を中古車販売店がリース

アラモアナセンターの正面、カピオラニ通りとケアモク通りの交差点にあった、大型ドラッグストアの「ウォルグリーン」。2020年6月に閉店し、2年以上の長い期間、テナントが入らない状態が続いていましたが、2022年12月、ハワイの中古車販売店「オートソース」がリース契約を結んだことが明らかになりました。

店舗のスペースは、合計36,000 ft²(約3400㎡)。

オートソースは、アラモアナやカカアコに新しいコンドミニアムの建設が続くなど再開発が進んでいることから、この地区に多くの住民が増えることを見込んで、出店を決めたそうです。アラモアナ・カカアコ地区の新規コンドミニアムの建設ラッシュが、新しいビジネスチャンスを生み出しています。

まとめ

2023年以降も新築コンドミニアムの完成が予定されている等、今後も新しい不動産ニュースが発表されそうです。

パンデミック期間に高騰した不動産価格は、少しずつ落ち着きを取り戻しつつあるようですが、依然として世界中から注目されていることに変わりはないと言えるのではないでしょうか。

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