コロナ禍のハワイの不動産市場はどうでしたか?

勝平さん

『2020年3月頃からハワイにもコロナ禍の影響が出始め、まず観光客が激減。観光業が直接的な影響を受けた次に、不動産業や飲食業にも影響が出始めました。私はちょうど2020年3月に、ワイキキの投資用コンドを売却する日本のお客様を担当していたんです。売り出してすぐに申込が入り、そのオファーがまとまり取引を開始したのですが、その後コロナの規制で買手がハワイに来れなくなったため、やむを得ず取引はキャンセルになってしまいました。

その後もしばらくは、渡航制限によって投資家がハワイに渡航できない状態が続き、2020年は不動産取引に大きな影響を被った年になりました。私も当初は、リーマンショックやバブル崩壊時のような経済破綻が起き、それに連動して不動産市場も大きく落ち込むのではないかと覚悟しました。

しかしハワイでは、2020年6月頃から不動産市況が活気を取り戻してきました。米国政府による各種の経済援助や住宅ローンの歴史的な低金利によって、ハワイ経済の不況ムードとは裏腹に、株式市場と不動産市場はV字回復していったのです。私の売買仲介業績も2021年度には、コロナ前の水準まで回復しました』

コロナ禍で特に戸建住宅の需要が高まったようですね

勝平さん

『もともと、ハワイの不動産取引の7~8割は、ハワイの住民による売買です。それが、歴史的な低金利によってローンを調達したり、分散していたファミリーがコロナ禍に集合して一緒に生活する、というような理由で、戸建住宅の需要が高まっていきましたね。

私が担当していたノースショアの戸建用空地があるのですが、3年近く売りに出しても買手がなかなかつかなかったのに、2021年初めに買手が付きました。

コロナ禍でも低金利ローンによる一軒家購入がずっと伸長していることも驚きです。「不動産はいずれ上がるから、借金してでも買った方がいい」「株も不動産も、不況時こそ押し目買いのチャンス」というマインドが、アメリカ国民に浸透していることを実感し、日本と大きく違うなと痛感しました。

またコンドミニアムについても、カナダ、米国本土からハワイに移住してくる方が物件を購入し、買い手がついたという取引もいくつかあり、印象的でした』

2022年のハワイの不動産市場は、 どのようになっていくとお考えですか?

勝平さん

『2022年も高い需要・少ない供給が続き、売手市場が続くと予想します。連邦政府によるインフレ対策、FRBによる金利引き上げにより、住宅ローンの金利は上がると予想されますが、それでも歴史的に見ればこれまでにないレベルの低金利が続くと思います。

※FRB(Federal Reserve Board)
米連邦準備制度理事会のことで米国の中央銀行にあたるもの。
日本でいうと日本銀行のような役割を果たす機関。

ハワイに限らずアメリカでは、コンドミニアムでも戸建住宅でも、不動産は修繕・リフォームして価値を高めていくという文化や思考があり、中古物件でも価格は緩やかに上昇していきます。そのような人々のマインドやこれまでの歴史があるので、自己居住用にも投資用にも、ローカル、米国本土の買手による購入は続くと見ています』

海外からハワイの不動産に興味を持っている方については、 どうでしょうか?

勝平さん

『日本や中国、韓国など、アメリカ以外の海外投資家による購入は、渡航制限が緩和されるまでは低調のままになると思います。ただし、不動産相場が上昇しているため、すでに不動産を保有しているオーナーは、売却を検討するので、それなりには動くと予測します。渡航制限が緩和されれば、観光業、ホテル業界も復調するので、それを狙った不動産投資、海外投資家の動きも盛り返してくると思います。

一方、不安材料と思っているのが、中国。中国不動産大手「恒大集団」などによる不動産バブルの崩壊が、中国経済のブレーキとなることが考えられます。そして、それが世界中の株式・投資市場を落ち込ませる可能性があります。また、米中の衝突や、ロシアの軍事的衝突などが、一時的に株式相場の暴落、世界恐慌に発展する可能性、リスクもあると見ています。そうなると、不動産市場が一転し、買手市場に変わる可能性も少なからずあるかもしれません』

ハワイの不動産に興味を持っている日本の方に向けて、 アドバイスをお願いします。

勝平さん

『ハワイやアメリカの不動産は、 中古物件であっても価格が緩やかに上昇していきます。5~10年以上の中長期保有のスタンスでハワイの不動産を購入すれば、ご家族での休暇、ワーケーションに活用し、ご自分が使わないときは賃貸に出して、維持費にプラスアルファの利益を狙えます。

これからの人生100年時代を考えると、気候がよく、日本からも短時間で渡航できるハワイは、ご夫婦や2世代、3世代での休暇先として、またロングステイやワーケーションの場所として、最高です。起業されている方は、ハワイに不動産を購入して賃貸運用することや、法人所有とすることで、節税対策としても非常に魅力的な資産になります。詳細は資料をお送りしたり、リモートでご説明、現地物件の案内ができますので、ぜひご検討・ご連絡ください』

まとめ

新型コロナの初期は、誰もが将来に不安を感じたはずです。しかしハワイの不動産業界はすぐに回復をみせ、大きく成長し続けています。今回のコロナ禍によって、改めてハワイの不動産の底堅さを感じた方もいるのではないでしょうか。将来を見据えた投資のひとつとして、ハワイの不動産について考えてみてはいかがでしょうか。

勝平弘治さんプロフィール

兵庫県明石市出身。筑波大学卒業、早稲田大学大学院修了後、株式会社電通に勤務。営業職を長く経験し、海外駐在(NY、LA)を経て、アメリカ永住権取得の機会を機に2009年よりハワイに移住、州公認不動産ライセンス取得の後、Starts International Hawaiiに所属。長い日本企業勤務経験を生かした、ロジカルな説明・提案、丁寧な対応・コミュニケーション、大局的・総合的な視野を持つこと、お客様の立場に立った提案をモットーとしている。

<勝平さんからコメント>

『お客様の目線で、ハワイの不動産購入、管理のご提案をいたします!』

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