アメリカの住宅ローン金利が急上昇

住宅ローンの金利は、不動産市場にとても大きな影響を及ぼすもの。住宅ローンを利用して不動産購入を考えている方や、不動産売却を検討している方は、その動きがとても気になるのではないでしょうか。ハワイの不動産市場と最新の金利動向についてご紹介します。

日本を含め世界中の国々が、パンデミックやロシアのウクライナ侵攻によって、インフレに見舞われています。アメリカでは2022年頃より物価上昇が目立つようになり、その勢いはどんどん加速。アメリカの中央銀行にあたるFRB(連邦準備制度理事会)は、この記録的なインフレを抑えるために、継続して利上げを行っています。

この影響で、2022年の初めには3%前後だった住宅ローン金利がぐんぐん上がり、10月下旬には7%超えとなりました。アメリカで30年固定型の住宅ローン金利が7%を超えるのは、2002年以来、およそ20年ぶりのことです。

パンデミック期間中は、FRBが大規模な金融緩和策を行っており、2020年12月から2021年1月にかけては金利が史上最低レベルとなる2.6%台まで落ちました。よって、歴史的低金利となってからわずか1年足らずの期間に大きく金利が上昇したことになります。

住宅ローンの金利は、わずか1%であっても支払いに大きな差が出てくるもの。
例えば借入金額が50万ドル(約7000万円)で、30年ローンを組む場合について見てみましょう。
※レートは全て1ドル140円として計算しています。

1%住宅ローン金利が上がることで返済額は約1.12倍となり、毎月の返済額は300ドル(約4.2万円)近く、総返済額は10万ドル以上(約1500万円)も差が出ることになります。

また、歴史駅低金利だった2.5%と現在の7%の金利の比較を見てみましょう。

返済額は約1.68倍となり、毎月の返済額は1350ドル(約18.9万円)近く、総返済額48万ドル以上(約6800万円)もの差となってしまい、借入額の2倍以上の返済額となります。

そのため、金利が上がっている現在は、不動産の購入を控える動きが出てきており、10月のハワイ不動産成約件数は戸建222件(前年比▲44.7%)、コンドミニアム435件(前年比▲28.8%)と大幅に減少、大きく影響が出ています。

ハワイの主要金融機関 最新の住宅ローンの金利を紹介

ではハワイの主要な金融機関における住宅ローンの金利をご紹介しましょう。

それぞれの銀行で1年程前の住宅ローン金利と比べ急激に上昇しており、
2022年11月23日時点で5.125%~5.875%となっています。

まとめ

前述の通り、住宅ローン金利が上昇傾向にありますが、11月10日に発表されたアメリカの消費者物価指数は、7.7%と市場の予想を下回る結果となりました。この結果を受けて、今後はFRBの金融引き締めが和らぐ可能性があり、住宅ローン金利や円安が緩和されるかもしれません。

また、一時期1ドル150円程度まで円安となりましたが、11月には138円と急落するなどドル/円にも動きが見られています。アメリカ経済・住宅ローン金利・円安とハワイ不動産をご検討中の方は目が離せませんね。

アロハ不動産では引き続きこれらの動向に注目し、ご紹介いたします。

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